292時間目　[ 令和7年度税制改正　～防衛特別法人税の創設～ ]

みなさん、こんにちは。

今年の税制改正法案は、
３月３１日に可決、成立し、
４月１日に施行されました。

さて、今回の税制改正の概要については、
前回の『知って得する税金講座』でお伝えしました。

その中で、今回取り上げるのは、
「防衛特別法人税」です。

新たに創設された税制になりますので、
初めて聞く税金の名前ですね。

日本の防衛力強化に必要な財源を
確保するための税金ということです。

この税金が、
何に使われていくのか気になる方は、
今後の防衛特別法人税の用途に注目していきましょう。

さて、少し不穏な感じの税金ですが、
内容についてみていきましょう。

まず、防衛特別法人税は、
令和８年４月１日以後に開始する事業年度より
適用されることになります。

３月決算の会社であれば、
令和９年３月決算から適用になります。

計算方法としては、
所得税額の控除などを適用しないで計算した「基準法人税額」から、
基礎控除額５００万円を控除した金額に、
４％の税率を乗じて算定します。

資本金１億円以下の法人などの、
法人税の軽減税率が適用されている場合は、
所得金額が約２４００万円を超えたくらいで、
この防衛特別法人税が課されることになります。

法人税の軽減税率が適用されない法人は、
所得金額が約２１５０万円くらいから、
防衛特別法人税が課されます。

税効果会計を行っている会社は、
法定実効税率がかわりますので、
注意が必要です。

ちなみに、
たばこ税についても、
課税方式の見直しやたばこ税率の引き上げにより、
防衛力強化の財源を確保することになっています。

「防衛特別法人税」の創設、
みなさんはどのように感じられていますでしょうか。

将来の備えと言われると、
日本の安全のために必要とは思いますが、
将来何があるの？とも思ってしまう方もいるかもしれません。

世界の情勢が安定し、
世界の平和を願うとともに、
日本も平和であり続けてほしいものです。