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15時間目 [消費税の簡易課税制度]

2010年07月05日(月) テーマ:消費税
今日の知って得する税金講座は、
消費税の『簡易課税制度』についてです。

みなさん、消費税のしくみはしっていますか?

簡単に言うと、例えば、
会社が100万円の売上をあげたときは、
消費税を合わせて105万円請求します。
一方、40万円の経費が発生した際は、
消費税を合わせて42万円払います。

この場合、会社は5万円消費税をもらい、
2万円の消費税を払っているので、
差額の3万円を税務署に納めることになるのです。

もらった消費税と払った消費税の差額を
納めたり返してもらったりするので、
基本的に会社にとっては損も得もしない税金です。

ところが、簡易課税制度を活用すると話が違ってきます。
簡易課税制度は、
払った消費税を実際に払った金額ではなく、
売上をベースに計算する制度です。

上の例の場合、
会社が小売業のときは、
売上に対する消費税5万円の80%である4万円が支払った消費税とされ、
もらった消費税との差額1万円を納めればよいことになります。
通常の計算と比較すると2万円の減額です。

それじゃあ、簡易課税制度を使った方が必ず有利かというと、
会社によっては損をしてしまうこともあります。

もし、経費が90万円発生している場合はどうでしょうか。
払う消費税は4万5千円になりますので、
通常の計算をすると納める税金は5千円です。

このような会社は、
簡易課税制度で計算するよりも、
通常の計算の方が有利です。

簡易課税制度は検討すべき制度ですが、
今後の損益計画や投資計画などを考慮して
利用するかどうかを判定
してください。

また、次の3点にも注意が必要です。

 ①基準期間の課税売上高が5000万円以下であることが条件
 ②簡易課税制度を利用する場合は前事業年度までに選択届出書の提出が必要
 ③選択してから2年間は簡易課税制度の選択をやめることができない

上手に活用すれば大きな節税にもつながる制度です。
まずは、「適用できる会社の条件にあてはまるかどうか」と
「会社にとって有利かどうか」を考えてみましょう。

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