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35時間目 [ 財務会計と税務会計 ]

2010年11月29日(月) テーマ:法人税
みなさん、こんにちは。

『財務会計』『税務会計』という言葉をよく聞くと思います。
特に経営者や経理担当者のみなさんには、
耳慣れた言葉でしょう。

日々行う経理処理は、
基本的には様々な会計基準に基づいて行います。
このように、会社法や金融商品取引法などの、
法律に基づいて行う会計のことを『財務会計』といいます。

会計基準が税金のルールと同じであれば問題ないのですが、
実は、会計基準と税金のルールは多くの点で異なります。

例えば、「時価会計」という制度があります。
これば、資産や負債を期末時点の時価で評価し、
評価益や評価損を計上する会計基準のひとつです。

この評価損益は、
税金のルール上では認められていないものもあります。

もし認められていない評価損益を計上した場合は、
申告書で調整をしなければなりません。

このようなことのないように、
税金のルールに合わせた会計処理の方法が、
『税務会計』です。

本当は、すべての会社が、
正しい会計基準に合わせた会計処理をすべきなのですが、
現在の会計基準はとても複雑で、
中小企業を含めたすべての会社が
完璧な『財務会計』をすることは不可能です。

上場している会社は、
監査法人の監査を受けていますので、
完璧な『財務会計』をやらざるを得ません。

一方、上場していない中小企業については、
監査を受けていないですし、
投資家に対する影響も少ないので、
いろいろな会計基準のうち、
これぐらいはやってほしいという指導要領が出ています。

それが「中小企業の会計に関する指針」です。

まぁ、これも内容的にはかなり緩やかになっていますが、
やはり、経理担当者がいないような会社では、
この指針に合わせることも難しいでしょう。

ということで、
『税務会計』をされている中小企業の会社が多いのが現実です。

会計処理の方法として、
『管理会計』というものもありますが、
『財務会計』や『税務会計』とはちょっと考え方が違います。

『管理会計』とは、会社の業績などについて
分析したり管理しやすいように、
会計処理をしましょうという考え方です。

みなさんは、どのような方法で日々の会計処理を行っていますか?
何気なく行っている日々の経理処理も、
実はいろいろな考え方に基づいているのですね。

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